塩と氷で作る手作りアイスクリーム

アイスクリームは冷凍庫で作るもの――そう思っていませんか? 実は、冷凍庫を使わずに、塩と氷だけでアイスクリームを作れるんです! これは「凝固点降下」という化学反応を利用した実験レシピ。簡単な材料で、科学の不思議を体感しながら美味しいデザートが作れるので、子どもと一緒に楽しむのにもぴったりです。
「塩と氷でアイスを作る仕組み」から「実際のレシピ」「うまく作るコツ」まで、解説します。さあ、一緒に実験してみましょう!
どうして塩と氷でアイスクリームが作れるの?
「氷と塩を混ぜると温度が下がる」なんて話、聞いたことがありますか? これは「凝固点降下」という現象によるものです。
凝固点降下とは?
通常、水は0℃で凍りますが、そこに塩を加えると、氷が解ける温度(凝固点)が下がります。氷に食塩を加えると、氷の温度は-10℃から-20℃くらいまで低下することも。これは、塩が氷の結晶構造を邪魔することで、氷が溶けやすくなるためです。
「でも氷が溶けたら、温度は上がるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、氷が溶けるときには周囲の熱を奪います。その結果、氷と塩の混合物の温度がぐっと下がるのです。
この原理を利用して、アイスクリームの材料を冷やし固めることができるのです!
実際に作ってみよう! 手作りアイスのレシピ
それでは、実際にアイスクリームを作ってみましょう。材料はシンプル、手順も簡単なので、子どもと一緒に実験しながら楽しめます!
用意するもの
- 牛乳(または生クリーム) … 100ml
- 砂糖 … 大さじ2
- バニラエッセンス … 数滴(お好みで)
- ジップロック(小) … 1枚(材料を入れる用)
- ジップロック(大) … 1枚(氷と塩を入れる用)
- 氷 … たっぷり(500g程度)
- 塩(粗塩でもOK) … 大さじ3
- タオルまたは軍手 … 手が冷たくならないように!
作り方
- 材料を混ぜる 小さいジップロックに牛乳(または生クリーム)、砂糖、バニラエッセンスを入れ、しっかり密閉します。空気を抜いてジップロックを閉じると、冷やしやすくなります。
- 氷と塩を用意 大きいジップロックに氷を入れ、塩をふりかけます。軽く振って全体に塩が行き渡るようにしましょう。
- アイスクリームの材料を氷の中に入れる 小さいジップロックを、大きいジップロックの中に入れます。氷と塩の力でしっかり冷やすため、氷の中に埋めるようにしましょう。
- 振る! 振る! 振る! 両手でジップロックを持ち、5〜10分ほど振り続けます。冷却が進むにつれ、液体だった牛乳が少しずつ固まってくるはず! ジップロックの中の材料がクリーミーな質感になったら、完成です。
- できあがり! ジップロックからアイスクリームを取り出し、スプーンで食べてみましょう。簡単なのに、本格的なアイスクリームができるはずです!
もっと美味しく作るためのポイント
しっかり振ることが大事!
アイスクリームのなめらかさは、材料を混ぜながら冷やすことで生まれます。振るのをサボると、シャリシャリとしたシャーベットのような仕上がりになってしまうので、しっかり振りましょう!
氷をたっぷり入れる
氷の量が少ないと、冷却力が足りず、うまく固まりません。氷はケチらずにたっぷり入れるのがコツです。
塩の量を調整する
塩が少なすぎると氷の温度が十分に下がらず、逆に多すぎると冷えすぎてアイスクリームがガチガチに固まってしまいます。大さじ3程度を目安に調整してください。
フルーツやチョコを入れてアレンジ!
バナナをつぶして加えたり、ココアパウダーを混ぜたりすると、バリエーション豊かなアイスクリームが楽しめます。
理科の自由研究におすすめ!
「凝固点降下」の実験として、氷の温度を測りながら実験すると、さらに学びが深まります。例えば、「塩の量を変えたら温度はどう変わるか?」など、条件を変えて実験すると、自由研究のテーマにもなりますよ。